2017.04.11

ブリッジアイランド-宮古島

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池間(いけま)大橋、来間(くりま)大橋、伊良部(いらぶ)大橋。

地図を広げ、沖縄の島々を見ると、3つの島と宮古島が長い橋で結ばれていた。中でも伊良部大橋は最も長い、3540(さんごのしま)メートル。この4km近い長さの橋を渡る前に、海の美しさに圧倒された。透き通った青緑色の宮古ブルーの海に、一筋の光のように遥か遠方へ伸びている真っ白な橋。

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橋の途中は、大きな船が通過できるよう緩やかな山となっており、橋からは、平らな宮古島を一望できる。

山がないこの島では河川から海へ流れる汚水がないためか、驚くほど海水が透明。山が無いということは、川も無く、そして水が溜まる湖沼も無い。琉球石灰岩からなる宮古島では、地上に降った雨がすぐに土壌へ浸透し、石灰岩の穴の中を流れて海へ出る。

人々はどのように保水しているのか。

実は宮古島には、世界でも珍しい「地下ダム」がある。地下にダムという想像しがたい現状、そんなことが可能なのか。宮古島では地下水の下流域に止水壁をつくり、海に出ている水脈を全て止め、ポンプアップし、サトウキビ畑などの農地に散水しているそうだ。

水は、橋を渡り宮古島から離島の伊良部島へも運ばれている。

島の人はみな地下水で生きている。水は生きていくうえで欠かせないものであること、普段あたりまえのように水があることのありがたさに改めて気づかされる。

伊良部島から、さらに下地島へ渡り「通り池」という場所を訪れた。草花のトンネルを抜けると、道の先にぽっかり2つの大きな穴が現れた。それは「龍の目」とも呼ばれる2つの池。

その日、私が見た池の色は青だったが、潮の干満や光の射し方で色が変わるらしく、池が真っ黒な日もあるようだ。琉球石灰岩にできた鍾乳洞が、地殻変動によって陥没し、海水による浸食で出来た2つの池。水深約25mの池の中では、海とは違う生き物も生息しており神秘的なダイビングを体験できると聞く。

2つの池は実は地下で繋がっている。ひとつは水中の洞穴で海にも通じている。
外海とも繋がるこの池は、聖なる竜宮とも呼ばれ、「通り池」の海底を通じ、あの世とこの世を輪廻している場所でもあるという。実際、ここは異界のような不思議な雰囲気。

海側の池には、こんな悲しい伝説も語り継がれている。

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その昔、下地島に住んでいた漁師が妻に先立たれ、
残った子を育てるため後妻を迎えた。
3人は仲良く暮らしていたが、
やがて自分の子が生まれた後妻は
先妻との間の継子を疎ましく思うようになった。
ある日、男が漁に出かけると、
継母は2人の子供を通り池に連れ出し、
継子の兄をつるつるした滑りやすい岩場に、
実子の弟をごつごつした岩場に寝かせた。
継母は夜中につるつるした岩場に寝ていた子を池に突き落とし、
残った子を背負い一目散に家へ走った。
すると、兄弟がいないことに気づいた背中の子が継母に尋ねた。
「弟はどうしたの?」
優しい兄は、ごつごつした岩場で眠れないという弟と
場所を変わってあげたのだった。
間違って我が子を殺したことに気づいた継母は、
自分も通り池に飛び込み、命を絶ったという。

軽々しい気持ちで近づいてはいけないような場所。それでも、サトウキビや木々や花々、そこに吹く風や空がとても穏やかで心地よい場所でもあった。

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ミステリアスで神秘的な場所があちらこちらに存在する宮古島だが、島を離れる前、地元の人から「宮古島最強のパワースポット」と教えてもらったのは意外にも、宮古空港だった。空港の外の道に「フナイマーク」と呼ばれる美しい花のような図形が描かれており、その真ん中に立つと良いエネルギーが集まると言われている。フナイマークの真ん中で、神聖な島のエネルギーをチャージさせてもらった私は、島の再訪を願い、サシバを模した宮古空港を気持ちよく飛び立った。

毎年秋になると越冬のため宮古島に大群で飛来するタカ科の鳥、サシバは、捕獲が禁止された保護鳥。絶滅危惧種である。上昇気流の筒の中を群れで円を描きながら上がり、鷹柱をつくりながらホットスポットを上昇する。宮古島で羽を休め、さらに何千キロも空を飛び南下する。サシバにとっても宮古島は、エネルギーチャージの癒しスポットである。

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